2020年6月24日水曜日

フロリアード2022は予定通り開催

6月18日のアルメール市市議会で行われた投票で、フロリアード2022は予定通りの開催が決定した。市の追加資金1630万ユーロも承認された。投票結果は、賛成31票、反対14票だった。

現在まで、210件の業者と世界33か国の団体がフロリアードへの参加を表明している。

新型コロナウイルスの影響で、3月よりフロリアード2022を予定通り開催するか、延期か中止かが話し合われていたが、会場では、コロナ予防対策を取りながら予定通り工事が続けられていた。
開催期間は2022年4月14日ー10月9日。

6月18日NOS,Bloemisterij

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10年に1度の国際園芸博覧会の開催が、正式に決定しました。
やると決まったからにはぜひ良い博覧会にしてほしいです。
開催日まで2年を切りました。参加団体の準備が間に合いますように。




2020年6月11日木曜日

フロリアード2022は予定通り開催が可能

追加審議となった6月9日の夜。フロリアード2022を開催、中止または延期するかどうかの立場をはっきりとさせていなかった最後の連立政権の政党、キリスト教連合(CU)は、予定通りの開催を支持する立場を示した。フロリアードを中止または延期するよりも、予定通り開催した方がアルメール市のためになるだろうと判断した。議会の公式な投票は木曜日又は来週に行われるが、これは形式的な手続きに過ぎない。

CUは、市議会では2議席を確保している。CUの票が無ければ、市議会で過半数を得ることが出来ず、さまざまな党からCUの判断が注目されていた。もしCUが反対の立場を取ったとしたら、予定通りにフロリアードを開催するのが危ぶまれていた可能性がある。また、助役のB氏はCUに所属している為、連立政権にも亀裂が入る可能性があった。

フロリアードをどうするか。コロナ禍がイベントに与える影響を焦点に、議会では何週間にも渡り審議が続けられた。そこで執行部は、フロリアードを中止、1~2年延期、又は予定通りの日程で状況に合わせた形で開催、の3通りのシナリオについて調査をするように依頼した。
イベントを中止しない方が良いとの調査結果を受け、執行部はその助言を採用。そして本日、議会で過半数の賛成を得た。

反対している政党、PVV(右派)とSP(左派)は、初めから反対の姿勢を貫いていたが、動物党(PvdD)は初めはフロリアードに賛成の立場を示していた。PvdDは、より緑豊かな街を作るチャンスのひとつとして、フロリアードを捉えていたのである。しかし、予想以上に莫大な費用がかかったり、当初の約束より緑地が少なかったり、持続性や革新性のあるものが減ったりとしているのを見て、考えが揺らいできた。その上にコロナ禍があり、反対の立場を取るようになった。
Omroep Flevoland 6月10日

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フロリアード2022は、予定通り2022年に開催される方向で話がまとまりました。
当初の予定よりも市の負担する費用が莫大になったり、予定地の整地もなかなか進まなかったりなどがあり、誘致が決まった頃よりも歓迎ムードがダウンしていました。そこにコロナ騒ぎが重なり、ますます難しい状況の中での決断となりました。

上記の記事は、フロリアードが開催される州の放送局のHPのを訳したのですが、動物党(PvdD)の考え方の変化が書かれているのは地元の記事らしいなと思いました。なんとなく市民の声を代表しているようで。。

今の時代にあった園芸博覧会を目指し、都市とグリーンの融合・グリーンシティを提案すると読んだ記憶があります。箱ものにこだわらず、自然が活かされた博覧会になりますよう願っています。


クリーンな方法で次のフロリアードに繋ぐ、という事で、
2012閉会式後に2022会場まで自転車で。
かなり距離があるので驚きました。






2020年6月3日水曜日

フロリアード2022、最終結論は6月4日に

5月29日に開かれたアルメール市の執行部会議で、市長と助役はフロリアード2022を予定通り開催するとした。この結論は6月4日に行われるアルメール市議会で審議され、最終的な結論を下すことになる。

助役のひとり、H氏によると、執行部はフロリアード2022を大きな規模で予定通りに行う考えだ。市が被る追加資金援助についても熟考。新型コロナウイルスの影響で、そのリスクは大きくなるだろうも予想した。来場者が予想より少ない、スポンサーからの資金援助が減るなどの懸念も結論内容に織り込んだ。参加団体が減る可能性もあるので、その場所を埋めるために市の財政から支出したいとも考えている。

執行部は、2022年には新型コロナウイルスへのワクチンが完成しているだろう、と考えており、そうすれば、フロリアードは予定通り開催可能だ。しかし、ワクチンが出来ていない可能性もあるので、その場合は来場者同士の間隔を1.5m空けるなどの対策を取る必要がある。H氏「フロリアードは野外コンサートなどとは違い、どちらかというと動物園のような環境だ。フロリアードは大人数を受け入れるだけの環境が整っていると考えている。」

アルメール市がフロリアード2022の敷地整備とその後の住宅造成整備に既にかけた費用は、5700万ユーロ。フロリアードを中止する場合に必要な追加費用は、240万~1070万ユーロ。延期する場合に必要な追加費用は、1620万~3270万ユーロ。予定通りに開催する場合は、1630万ユーロの追加費用が必要となると試算している。また、全ての選択肢に様々なリスクが存在している。
アルメール市民4600人に行ったアンケートによると、中止56.8%、予定通り開催27.4%、延期14.2%との結果となった。

フロリアードを開催してもしなくても、予定地には2022年以降に新しい住宅街「ホルティス」が生まれる予定だ。住宅街の規模はまだ決まっていないが、予定数660戸よりも大幅に増える可能性がある。これは、市が住宅建設予定地からさらに収益を上げることが出来る可能性を示している。
Omroep Flevoland 5月29日、など


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専門家の試算レポートが出来上がり、市長助役でそれを元に話し合った結果、予定通り2022年にやりましょう、という結論になりました。
どうやったってお金はかかるんですね。
6月4日の市議会の最終結論が待たれます。


近所の八重桜。今は葉桜です。



2020年5月28日木曜日

RHF2019年の売上高48億ユーロ

RFHは4月23日に2019年の決算を発表した。
切り花・鉢物の入荷量は123億本となり、前年比1.5%増だった。入荷量が増え単価も上がり、売り上げ高は48億ユーロとなった。前年比3.1%増。切り花・鉢物の出荷業者は5,406件で、2,458件の業者が商品を購入。コストが抑えられた結果、収益は560万ユーロとなった。

CEOのS氏「この5週間で、花業界は過去に経験したことの無いほどのダメージを受けた。だが、政府の緊急援助6億ユーロのお蔭で、業界はこの厳しい時期を乗り切れると確信している。」「世界の花の需要が回復してきたら、すぐに対応できるようにしなければならない。その兆しは見えているが、まだ時間がかかるだろう。そのため、我々の戦略であるデジタル化を早く進め、今年末には全ての取引がデジタル市場で行われるようにしたい。さらに、2021年の全国統一競りの導入を目指し、スピードを上げてその準備に取り組んでいく。これらのプロジェクトは、市場のコストを構造的に引き下げるために必要不可欠だ。」

RFHは、世界の花の需要が急激に落ち込んだ時、生産者へは一時的にクロックへの出荷量制限を行い、銀行とは市場会員への緊急貸付の約束を取り付けた。その他、自社の経営基盤を安定させるための対策を取った。

予想される2020年の大損益があっても、RFHには緊急な財政問題は発生しないほどのゆるぎない基盤がある。CFOのM氏「資金の一部利用、銀行との密な話し合い、政府の援助対策申請などを行いながら、組合の存続と雇用の継続を第一に考えていく。借りたお金は、もちろん返済してしていかなければならない。そのためにコストを削減し、時代の変化に合わせて我々の業務内容も適応させていく必要がある。昨年はコスト削減に成功している。今年は、さらに必要に迫られた状況の中、コスト削減を進めていく。戦略プログラムに投資し効率化を推し進め、新しい収益モデルの開発を速め、業界での立場を強めていきたい。」
RHF4月24日


RHFは、新型コロナウイルスの影響で過去に無い打撃を受け、今年は数百万ユーロの損失を予想している。
ピリオド3の売上高は、前年よりも3億5千万~4億ユーロ少なかった。これは2019年同時期の売上高の40%に当たる。
コロナ禍の打撃を出来るだけ少なくするために、RFHは緊急資金援助等の申請を行ったり、人材派遣会社スタッフの雇用をストップする、建物の修復やメンテナンスなどを見合わせるなどの対策を取った。また、RFHには留保資金1億9500万ユーロがあり、これも使用する予定だ。この他、メインバンク3行に追加融資を依頼した。一方、今年は生産者、買参人の手数料は値上げしない方針。

この他、RFHは、新しい戦略をなるべく早く導入したい考えだ。フロリディを利用した完全デジタル取引、全国統一競りシステムの2021年導入、新しいロジスティックサービスと支払い方法の開発は、引き続き行っていく。

「長期の目線で考えると、経済が縮小していく可能性にも準備をしておく必要がある」とCEOのS氏。「予想は、マイナス1%からマイナス10%と分かれている。もし全ヨーロッパ
が経済危機に陥ったとしたら、需要は落ち込んでしまう。経済の伸びと花きの販売は相関関係にあるからだ。」「消費者が花を買う方法は、そう変わらないだろう。花店やスーパーマーケットでの購買割合もそう変化しないと思う。しかし、Eコマースは加速していき、直接販売が増える可能性は高い。直接流通のスピードアップ化のために、ロジスティックサービスの開発は欠かせないと思っている。」

Bloemisterij4月24日





キューケンホフ公園。今年はオープンすること無く閉園してしまいました。
開園期間中に23本のビデオが作成され、バーチャルで2200万人が訪れたそうです。


2020年5月1日金曜日

コロナにまつわる色々。ケニア

<航空貨物運賃の高騰で、ケニアの花の輸送厳しく>

大取引先のヨーロッパ諸国で新型コロナウイルスによるロックダウンが続き、ケニアの花き産業は大きな打撃を受けている。KFC(ケニア花き協会)によると、世界的に回復の兆しが見えてきて注文が少しずつ増えてきたのに、注文増加に対応できる航空貨物のスペースが足りない状況となっている。感染蔓延前の航空貨物の受け付け可能量は、5000トン/週。現在は野菜、切り花、魚など、生鮮貨物全体で1300トン/週しかなく、現在の輸出需要3500トン/週には足りない。

3月中旬にケニア産の花の注文が激減し、輸出を停止。キャンセルされた多くの輸送業者は、花に代わる貨物を探した。旅客機も運航停止中のため、その貨物スペースも使えない。現在、貨物専用機への需要は、供給よりも多い状況となっている。
このような状況で、航空各社は運賃を大幅に値上げしている。現在、ナイロビから主要取引地までの航空貨物運賃は今までの2倍以上となっており、輸出業者はこの法外な運賃を支払えない。

KFCは、花き生産者が切り花を輸出出来るような緊急支援策が必要だ、と言及した。「輸送コストを皆で共有するモデルを作れれば、輸出業者の負担を軽くできるだろう。そうやって皆でこの状況を乗り切りれば、暮らしを守ることが出来る。」

ケニアの切り花産業は約15万人の雇用を生み出しており、労働者の大半は女性である。年間約11億5千万ドルの花き商品を輸出している。
4月22日Bloemisterij

<ケニアの切り花輸送、危機的状況>
ケニアでは、通常なら45~50機の貨物専用機がケニア産の切り花を世界中に運ぶのだが、現在は僅か12機だけである。また、旅客機の運航停止も続いている為、客席下の貨物スペースを使って花を運ぶことも出来ない状況だ。
貨物のスペースが限られた状況で、ケニアでは1㎏あたりの航空貨物運賃が急騰している。

全ては3月13日に始まった。「この日、RFHでは供給過多でクロックでの花の価格が急落した。16日になると、多くのケニアの切り花生産者は、主に仲卸業者向けのバラ輸出をストップした。小売店向けの注文はまだ大丈夫な状況だった。」と、K+N社の生鮮貨物担当O氏。

ケニアからの航空貨物の3分の2は切り花なのに、それがほぼ全て無くなってしまった。航空各社は他の貨物を探し始め、医療用品などの輸送に切り替えた。また、ロックダウンが続いていたため航空貨物が滞っていた中国にも向かった。

航空各社は、東アフリカ、ケニアから貨物を運ぶ航空機を引き払ってしまった。その直後に旅客機も飛ばなくなり、さらに追い打ちをかけた。

貨物専用機は1機で100トン、旅客機は20~25トンの貨物輸送が可能である。旅客機での貨物輸送は、ケニアの航空貨物量全体の約30%を担っている。
4月29日Bloemisterij


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生活必需品として見なされなかった花店やガーデンセンターの営業再開が、ヨーロッパの多くの国で認められるようになりました。
これで少しずつ花の売れ行きも元に戻るんだ、、とホッとしたところに、貨物スペースが足りなくてケニア産の花の輸出が出来ない、というニュース。自分の都合で振った彼(女)を、状況が変わったからよりを戻したい、と急に言われても困るがな、、だよねぇ(例えが違うかも知れないけど汗)。
生産コストの安いところに生産地を移して、上手く回っていたと思っていたけれど、非常時には機能しないのが分かってしまいました。オランダで1本20セントで買えた小輪40㎝のバラは、運賃が2倍になったらいくらになるのか。アフリカ大陸に花の消費地があれば、まだ少しはどうにかなったかもしれませんが、生産・輸送コストと販売コストが合わないバラは、ケニアから出荷できる日まで時間がかかりそうです。

そういえば、今日のオランダ産赤バラは、卸で60㎝1ユーロ超えでした。
母の日と言えば日本ではカーネーションですが、ヨーロッパではバラが人気。東アフリカからのバラが希望量通り入荷しない状況が続けば、オランダの数少ないバラの生産者にとっては、今はチャンスかもしれません。

新型コロナウイルスの感染者の増加が減少傾向とはいっても、油断はできない状況は変わりません。それでも様々な店が開き、買い物もできるようになるのは、心理的には大きな変化です。
少し規制が緩んだ状況でしばらく暮らし、また次の規制緩和の段階に進めますように。。。
4年前に行ったオランダ北部の花屋さん

2020年4月22日水曜日

オランダの花き業界とコロナにまつわる色々

<花き輸出は、一週ごとに1億ユーロの売り上げ損失>

オランダの花き輸出業者は、新型コロナウイルスの影響を受け、売り上げを大きく落としている。フロリダータの統計によると、今年3月の売上高は、前年同月比32%の4億3千万ユーロだった。3月最終週だけで、77%もの売り上げ減となった。

2020年第1四半期の輸出売上高は、このため9%マイナスの15億6千万ユーロとなった。3月中旬から外国の取引先からの注文取り消しが増え、売り上げが減少した、と花き仲卸業協会のM氏。「6月末まで損失額は20億ユーロに上るだろう。政府の緊急支援策無しでは、多くの企業が倒産してしまう」
4月15日Bloemisteij


<切り花生産者の売り上げは劇的なマイナスに>

ラボ銀行の専門業界チームは、切り花生産業者は前年同時期に比べ、2020年第2四半期の売上高は70%減少、第3四半期は40%減となる、と試算した。

ラボ銀行が新型コロナウイルスの影響をまとめたレポートによると、全ての農業・園芸業で売上高が減少するが、花きはその中でも下げ率が大きい。オランダの切り花、鉢物、球根、樹木は、生産量全体の80%が輸出向けとなっている。
花きは、多くの国々で生活必需品として見なされなかった為、輸出が劇的に減少した。さらにイベント等の中止もあり、花の需要が落ち込んだ。花き業界にとって、3月~5月は花の需要が増える重要な販売時期だっただけに、新型コロナウイルス対策は業界全体に大きなダメージとなった。
4月16日Bloemisteij


<ベルギーのガーデンセンター、18日より営業再開>

ベルギーのコロナ対策は5月3日まで延長されたが、ガーデンセンターとDIYは例外とし、4月18日より営業再開を認めた。これら店舗は、国民のためのコロナ対策を実行できると判断されたため。

ガーデンセンターとDIY店は、スーパーマーケットと同じ対策を取ることが求められている。面積当たりの客数を限定する、客と客の距離を1.5m離し、それを守ること、など。
4月15日Bloemisteij

<ドイツの花店、4月27日より営業再開>
ドイツでは、4月27日より花店の営業が再開する。800㎡未満の規模の店が対象。
再オープンの際には国の安全基準を守るのが条件となる。先週までは、州によってこの基準が異なっていたが、現在は大筋で統一されている。
ドイツBGI(花き卸・輸入業の協会)によると、会員であるDIYやガーデンセンターは、今回の規制緩和を歓迎している。また、ほとんどの個人花店もこの規制緩和を享受できる。
国の安全基準のひとつに、店内で客どうしが距離を保てるようにすることが盛り込まれている。一人の客につき20㎡のスペースを取る、列の床には離れる距離が分かるようなラインを引く、(デビット)カード支払い、客も店のスタッフもマスクを着用する、など。
4月20日Bloemisteij


<イギリスのガーデンセンター、5月中旬より再開可能か>

イギリスのHTA(園芸業協会)会長は、業界紙に「ガーデンセンターは、新型コロナ感染の中にあって、再オープン可能な小売業として有力」と語った。
HTAは、再オープンする際の安全対策計画をイギリス政府に提出している。「スーパーマーケットの対策よりもしっかりしている」と会長。
とは言え、生活必需品以外の小売店の閉鎖を含め、イギリスのコロナ対策がいつまで続くのか、現状ではまだはっきりしていない。「夏以降に感染拡大の第二波が来るのではと、首相が恐れている為、ロックダウンはまだ3か月続く可能性もある。」と月曜日の新聞に意見が載った。

現在、イギリスのガーデンセンターなど植物を扱う店は、ネットでのみ販売が可能。先週はとうとうバーチャルの列がお目見えした。混雑を避けるためサイトへのアクセス数を制限し、何人待ちかが分かるようになっている。
4月21日Bloemisteij


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オランダは、昨日(4月21日)の首相発表で、4月28日までだった外出自粛等の規制が5月19日まで延長になりました。また3週間の延長です。。

大きな変更は、小学校が5月11日から再開することです。ただし、密集を避けるため、クラスの人数を半分に分け交互に登校する。という条件が付きました。これにより学童なども再開しますが、学校登校のスケジュールに合わせて預けられる子供数が半分になります。スポーツも、人との距離を保つのを条件にトレーニングは行っても良い、となりました。
人と直接接触する業種、美容院、マッサージ、レストランなどは5月19日まで営業禁止。
イベントの禁止は8月末まで延長。

オランダの感染者は3万人を超えましたが、先週あたりから入院患者も死者数も少しずつ減少しています。だからと言って気を緩めてはいけない状況である、というのを踏まえた上で、4月29日から規制を少し緩めて様子見をしていこう、という3週間になりそうです。


2016年5月のキューケンホフ公園。元の里山風日本庭園があったところ。


2020年4月16日木曜日

農・園芸業に6億5千万ユーロの追加緊急支援策

オランダ農業・自然・食品品質省は、新型コロナウイルスの影響で業績が落ち込んだ花き・果菜生産に6億ユーロ、フライドポテト用のジャガイモ生産に5千万ユーロの追加緊急支援をすると発表した。これらの業界は、輸出が不可能となったために商品の供給過多に陥ったり、国内の飲食店閉鎖によって販売先を失うなどの経営危機に直面している。

花き・果菜園芸業に対しての損害支援政策費は6億ユーロ。この支援策は、相当な売上減少があった企業に適用される。また一方で、この業界では商品の栽培と収穫を思うように停止することが出来ない。そのため、企業は固定費だけでなく、商品コストも継続的に支払わなければならない。支援の基準は、売り上げ損失の30%は企業が負担とし、損失の残り70%については、政府がその大半を支援・補償する。
申請方法や申請の詳細に関する情報は近日中に発表する。

4月15日RFH

3月17日に発表された緊急支援政策は、農・園芸・漁業などにも適用できる包括的政策です。政府は、万が一問題が浮上した場合に素早く対応できるよう、この政策パッケージがそれぞれの業界で機能しているか、モニタリングを続けています。(政府広報ページより)

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3月16日19時にルッテ首相が新型コロナウイルス関する国の方針をスピーチして以来、インテリジェント・ロックダウン中のオランダ。その翌日に企業やフリーランスへの支援策が打ち出されたので、気持ちが落ち着いたのを覚えています。

レストラン閉鎖、外出自粛など国民の行動規制内容は他のヨーロッパ諸国とほぼ似たようなものなのですが、首相は「成熟したオランダ国民の行動をもってすれば、敢えて強い規制をかけなくてもこの難局を乗り切れると信じる」とオランダ人の良識に訴え、この状態を「インテリジェント・ロックダウン」と呼びました。お蔭で、食料品以外の店も開いているし、強い外出規制もかかっていません。とはいえ、やはり天気につられてかなりの数のオランダ人が海岸や球根畑、森へ繰り出し、そのたびに、テレビで外出自粛を訴えています。
先週末のイースターでは、キューケンホフ公園付近の球根畑はかなりの人出だったそうで、テレビではリッセ市市長が怒りのインタビュー。恐らく今週中に大半のチューリップの花首が切られることになるようです(泣)。

ネットでは、切り花チューリップの生産者(グループ)が、お得なまとめ買い情報を流しています。30本~50本が最低単位で、価格は10ユーロ前後から。
花店も通常営業をしています。コロナで家に閉じこもる時間が長くなる分、散歩がてら花を買いに来たり、配送を頼む人が多いそうです。市場で沢山の花が廃棄される映像を見たため心配していたのですが、少なくともオランダ国内の花屋さんは頑張っています。

50本まとめ買いのチューリップ。ピオニー咲き。
4日後くらいから全部一緒に満開になり、妖艶な雰囲気。