2014年5月30日金曜日

F市場の2013年売上げ

オランダF市場の2013年の売上げ高は45億ユーロとなり、前年を1.8%上回った。
売上げ高が増えた背景は、花卉取り扱い量の減少をカバーできるほど、平均価格が高めに推移したため。花卉の取り扱い数は、前年の125億本から124億本と減少している。

ところが、花卉の売上げが伸びた一方で、F市場は740万ユーロの損失を計上した。損失原因のひとつとして、販売方法の急激な変化が挙げられる。生産者は、競り経由の販売よりも直接販売をますます選ぶようになり、それが市場の収入に影響したのである。しかし、市場内部の通常の開発業務のスピードではこの急激な変化に対応しきれず、出来るだけ早く業績を立て直す手段として、2013年10月に社内再編を決定。会員総会で再編費計上の承認を受け、その金額は2千2百万ユーロとなった。
この他には、大手の輸出業者が年の初めに2社倒産した影響や、土地の評価額が1千万ユーロ下落したことも損失の原因となった。

今後、市場再編は、「コンパス」と言う名のプロジェクトの下に進められる。コンパスでは、広範囲に変化するマーケットに備え、組織、コスト、サービスを適応させ、お客様のほうを向いて効果的に仕事をするのが、今まで以上に求められている。コンパスに従い、200名のフルタイム社員の解雇を決定した時には、市場会員に大きな衝撃を与えた。

変化するマーケットにコンパスで備えながら、F市場は「フローラホーランド2020年」戦略を立ち上げ、業界や社内にこれからの方向性を示していく。
代表取締役のV氏は、「戦略はまず、「なぜ?」から始まる。なぜ、会員はF市場の会員になってくれるのか、その次に続くものは、変わり行くマーケットで、2020年にも繋がりを持ち続けるため秀でていなければならない、確かなビジネスだ。」と語った。

(F市場HPから 5月20日)


F市場、新しい収入源を模索

F市場は依然として世界最大の市場ではあるが、手数料収益は年々減少している。数年前からF市場は、大手コンサルタント企業Rに2020年までの企業戦略アドバイスを依頼していたが、現在は他のコンサルタント会社Bに切り替え、同じ戦略でアドバイスを依頼している。

F市場の今年1月から4月までの売上げは、前年と同じ水準を保っている。幹部はこのままで行けば今年は損失を出さずに済むだろうと予想している。

(フィナンシャルダッハブラッド 2014年5月21日)


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なかなか更新できずにいました。
(一度ヤル気が失せると、盛り返すまでに時間がかかり(過ぎ)ます。。)

F市場の代表取締役が交代した年に、初の損失計上のニュース、舵取りは難しそうだという印象を受けました。
プロジェクト名の「コンパス」は、海運国だったオランダらしいネーミングですね。プロジェクト、と言うよりも、「方針」と訳した方が、本当は良いかも知れません。
荒波のごとく変化の激しいマーケットを潜り抜けるために、F市場という巨大船を導く重要な羅針盤、そのひとつ目が社員解雇だったのは、なんとも、、ですが。

上記の、「お客様のほうを向いてサービスを提供する。」と言う箇所。
原文はしょって訳してますので(^^;)説明しますと、お客様とは、ここでは小売などの末端顧客を指すようです。会員にとってのお客様を大事にすることが、結果的に会員の満足度に繋がる、という考え方のようです。
そのせいかしら、先日市場のサイトのカスタマーサービスに問い合わせのメールを送ったら、なんと翌日返事が来ました。大体たらい回しにされたり、返事がなかなか来ないなどのことが多かったので、びっくりしました。もしかしたら質問内容が市場の気に入ったものだったのかも知れないけれど(今だに半信半疑)、対応の良さに思わず驚きの声を上げてしまったほどです。
まぁ確かに私も市場で微々たる額ですがお買い物をするので、エンドクライアントと呼べるのか・・?

コンサルティング会社も2社目。
こちらの費用も馬鹿にならないでしょうから、是非しっかりと舵取りをして荒波を乗り切ってもらいたいものです。



日本を撮り続けて来たオランダ人カメラマンの写真展にて。
舞妓さんの向かいの壁は、今どき?の女子たちが写真に納まっていました。